「新しい年と人生」ヨハネの黙示録21章1,5節

 

 いよいよ新しい年を迎えました。「新しい」ということは、嬉しいことです。新しい家、新しい服、新しい仕事、新しい出発、新婚旅行、新しい信仰人生。何でも「新しい」ということは、素晴らしいことです。新年は、カレンダーも新しくなります。私達は、今2003年を迎えました。

 

 新年は時が新しくなることですが、それと共に私達の心も新しくなることが必要でしょう。本当の新しさは、年月の新しさよりも、心の新しさにあるのではないでしょうか。

 

この心の一新、これをして下さるのがキリストです。聖書には、ヨハネの黙示録21章5節に「見よ、私はすべてを新しくする」と書かれています。

 

 神は、私達の心を新しくし、生活をも新しくして下さるのです。しかし、今年はどんな年でしょうか。神に大いに期待しています。

 

 聖書には、未来のことが予言されています。英語で「歴史」という言葉は、ヒストリーといいますが、それは「ヒズ・ストリー」ともいって、「ヒズ」とは「HIS」「神」「主」を表し、「ストリー」とは「物語」とも訳されています。それは、「神の物語」すなわち「神のなさったことの話」という意味です。

 

 今日までの世界の歴史の中にも、神の御心が示されていますが、また、これからの世界の歴史の最後に「新しい天と新しい地」とを、言い換えれば新しい世界をお造りになる、と予言されているのです。

 

 今の世界は、不景気と経済の混乱、政治の不安定、また戦争の恐れで、世界の指導者達が、どの方向へ導いて行くかさっぱりわからなくなっています。

 

しかし、神によると新しくなります。神が、世界の歴史を導いておられると共に、また私達の世界をも導いておられるのです。真の神は、あなたの人生にも「新しい天と新しい地」とを言い換えれば、新しい運命、素晴らしい人生を約束しておられるのです。

 

 皆さんは、これをご存知でしょうか。もし、これをご存知なくして、この新しい年を始めになるならば、また空虚な人生、失望と落胆、不幸と不満の一年を送られるのではないでしょうか。

 

 もしあなたが、次の三つの事をこの新しい年の初めにお考えになり、お始めになるなら、必ず新しい信仰が開かれ、新しい人生が始まります。

 

 第一は、まず真の神を信じられることです。日本では、お正月になると、多くの日本人は神社に参拝します。平素は、無神論を言い、不信仰な人でも、お正月だけは信心深くなられるのは不思議なことですね!

 

 しかし、注意して下さい。なんでも礼拝すれば良い、なんでも信心すれば良いと言うものではないのです。

 

「鰯の頭も信心から」と言われて、鰯の頭のようなものでも信仰の対象にされてきました。

 

 石や木や山を神にしたり、罪深い人間を神や仏と奉ることは愚かな事だと言われています。聖書に書かれています。「神は霊ですから、礼拝する者は、霊とまことによって礼拝しなければなりません」(ヨハネ4・24)

 

 神は霊なるお方であり、ただ一人であり、また全知、全能、全愛の方です。この真の神、生ける全能の神は、全世界を導き、私ども一人一人を愛しておられます。「だから、神の国とその義とをまず第一に求めなさい。そうすれば、それに加えて、これらのものはすべて与えられます」(マタイ6・33)この真の神こそ、あなたを今年祝福して下さり、新しい運命と新しい信仰と人生を開いて下さいます。

 

 第二は、罪から離れることです。

 

 神は真実な神です。正義を愛し、悪を憎まれるお方です。ですから、もし私達が少しでも罪を持っているなら、神は私達を助け、祝福されないのです。「罪からくる報酬は死です」(ローマ人への手紙6.23)

 

 真の神は、聖いお方です。ですから罪があると祝福できないし、罪はその人を破滅に導くのです。罪は、必ず神の裁きを受けます。罪は、あなたを不幸にします。主の祈りには「われらに罪を犯す者を我らが赦すごとく我らの罪をも赦したまえ。我らを試みにあわせず、悪より救い出したまえ。」とあります。

 

 この新しい年、新しい決心、決意をして「罪から離れさせて下さいますように」と祈ったらその時、あなたの人生は変わり、運命も好転するでしょう。

 

 第三は、イエスキリストを救い主として信じることです。「キリスト」というのは、ヘブライ語メシア(油を注がれた者)のギリシア語訳です。神が選んだ救い主という称号であり、「イエス」というのは「私達を罪から救う」という意味です。

 

 私達は、このキリストによって罪を赦され、神に近づく事ができるのです。キリストは、私達の罪を取り除くために十字架に死に、復活して神に近づく道をお開き下さいました。このキリストによって、神は私達の運命を変え、人生を祝福して下さるのです。「神は唯一であり、神と人との間の仲介者も、人であるキリスト・イエスただおひとりなのです。」(テモテ一2・5)

 

 クリスチャンは、イエスキリストを生命の主として、主に依り頼んで下さるように祈るべきです。

 

 

 

 新年の決意

 

いかがでしょう。この新しい年こそ、あなたの人生に「新しい天と地が開かれ」新しい人生が始まるべきではないでしょうか。

 

 私達の人生は、ただ一度です。そして、この年もただ一度です。繰り返すことができません。どうぞ幸福な、しあわせな祝福された一年を始められるように祈って下さい。

 

 それは、真の神を信じ、罪を悔い改め、イエスキリストを信じる、また主に依り頼むところから始るのです。

 

 最後に詩篇96編1・2を読んでみましょう。

 

 「新しい歌を主に向かって歌え。全地よ、主に向かって歌え。」(96・1)

 

 「主に向かって歌い、御名をたたえよ。日から日へ御救いの良い知らせを告げよ。」(詩96・2)

 

一節の「新しい歌」の意味は「新しく作られた歌」「新しい時代を反映する歌」「新しい思いを込めて歌われる歌」「終末時における神の到来を迎える歌」などという歌です。ここで言われるのは、作品自体の新しさでなく、歌う者の側の「心の新しさ」であるのです。神の配慮は、日ごとに新しく、したがって人の思いも新たになるのです。

 

二節の「日から日へ」とは、「日ごとに」「毎日」の意味です。クリスチャンは、新しい年の毎日に神に賛美をもって始められるのです。新しい年を迎える時、新しい歌を主に向かって歌え、新しい人生を出発しましょう。

 

                                                                                                             (李志堅)